いつもお世話になっております。ウィンドミル菊池教室の榊です。今週も元気に通塾してくれた塾生・体験生の皆さん、送迎など通塾をサポートしてくださった保護者の皆様、本当にありがとうございました!
【勉強のアイテムとしてスマホはアリか?ナシか?というお話】
先日、保護者面談の中で
「勉強中、調べるのにスマホを使うのは良いのか」
というお話がありまして。
今回はそのことについて少しお話しさせて下さい。
まずは、
「勉強中、調べるときにスマホを使うのはアリか?ナシか?」
僕的には半分だけアリです(笑)
というのも、勉強中に何かを調べるときにスマホを使うのか、教科書や参考書や辞典を使うのかは「目的」に応じて使い分けるべきだと考えているからです。
考えているだけではなく、実際でも使い分けています。
僕の近くによく座る塾生なら、僕のPCの横には積み上げられた参考書と英和辞典と国語辞典が常に置かれているのを見たことがあると思います。これらは「広範囲な知識が必要なとき」と「急いで答えを出す必要が無いとき」に使っています。
逆に「1つの知識で事足りるとき」と「急いでいるとき」だけ、スマホとPCを使って調べものは“即行で”済ませます。
例えば、先日高校生から古文の質問が飛んできました。すぐに解説を口に出せないといけない場面なのに、すぐに出すことができなかったので、そこはスマホでタタッと調べました。
ここで補足ですが、スマホの画面に出てきたことをそのまま伝えるのは、お仕事柄、愚の骨頂です。スマホの画面に出てきた内容は、質問してくれた塾生の学年や学力に応じて、砕き、拡げ、必要があれば順序を改めてから伝えます。
この補足からも分かる通り、スマホで調べると調べたモノしか出てこないんです。知識・情報に関する前後の文脈は基本得られません。予備知識も派生知識も得られません。僕はこれを「勉強アイテムとしてのスマホの限界」であると思っています。
対して、参考書や教科書や辞典は「調べたかったモノ以外のモノ」を開いたページの周辺で見ることが出来ます。
例えば、中3化学の「ダニエル電池の仕組み」を教科書で調べると、仕組みが載っているページから1ページめくるだけで、ダニエル電池ではない電池が持っていた問題点・ダニエル電池の優れている点も見て知ることが出来ます。
また、英単語「come」を英和辞典で調べれば、およそ3ページ分のcomeの使い方を知ることができます。辞典の3ページって相当な情報量ですよね(笑)
なので、参考書や辞典で調べるときは、「余分な情報」の混在、切れ目が見えにくい長い情報、これらから取捨選択していかなければならないので、スマホで調べるよりも時間がかかります。
個人的にはこの「余分な情報の誤配」こそ学習の濃度だと考えています。
必要な情報・知識を得るために、目の前に拡がる情報・知識の海に飛び込み「コレでもない、アレでもない」と見比べたり取捨選択したり、眼球運動だけで「コレとソレかな」と繋ぎ合わせをしたり、新たな発見をしたり…。おそらくこの経験をスマホ画面のスクロールや検索のかけ直しで得ようとするなら、それこそ難易度高めです。
今の勉強で自分は何を求めているのか、何を求めるべきなのか。スピードを重視してより速く知識を得ることか、それとも知識の拡充と補完か。
自分の求めているものを、理解も更新もしながら、勉強に使うアイテムや環境を使い分けることが、真の“効率化”だと僕は考えています。
最後まで目を通して頂き、ありがとうございました。来週も宜しくお願い致します!