小中学生・高校生の一般的な集中力と、一定年齢以上の大人たちがかつて学生だったころの一般的な集中力には、けっこう差があるかもしれないと思った、スマホのお話
前回のLINEは、今の小中学生や高校生にとってインターネットやスマホの存在がどれだけ当たり前なのかというお話でした。実のところ、話のメインはここからなんです(笑)
先日、私が大好き過ぎるテレビドラマ『踊る大捜査線』の劇場版が地上波で放送されていました。もう何十回と見てきた作品であっても、テレビ画面を前にしてからのワクワク度合いは全然変わりません!
「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてんだ!!」
「青島、確保だぁ!」
あの流れは何十回見ようと、変わらずズキューン!と胸にきました(笑)
作品に対するワクワク度合いも名シーンに対する胸熱感度も全然変わらないなか、唯一変わったなと感じるものがあります。それが鑑賞中の「集中力」です。『踊る大捜査線』の放送中、何度スマホを手に取ったことでしょう…。『踊る大捜査線』に限らず、部屋で映画やアニメ、大好きな『名探偵コナン』を見ているときですら、スッと無意識にスマホに手を伸ばすことがよくあるんです。その度に「全然集中していない」とショックを受けてしまいます。
この集中力の低下に気付いたのは、アンデシュ・ハンセン氏の『スマホ脳』を読んでからです。その本の中では「(スマホの普及以来)本を集中して読むことが難しくなった・・・10年前と同じように本にのめりこむのは難しい」と書かれています。私はいわゆる読書家では全然ないので、はじめは「へぇ、そうなんだ」程度に流していました。しかし、自身の部屋での映画鑑賞に置き換えると、バッチリと当てはまったんです(泣)
確かにガラケーの時代…通信料をめちゃめちゃ気にして、ネットに接続することに躊躇があった時代には、こんな頻繁に“ケータイ”に視線を向けたり、こんな頻繫に片手が塞がっていたりすることなんてありませんでした。『スマホ脳』で書かれているように、私も「映画を集中して鑑賞することが難しくなった」ようです。
もちろん、すべてスマホが原因!と1本だけの直線で繋ぐような安直な考えは良くありません。しかし、身を以って「集中力が落ちた」と感じていて、それを感じた瞬間には手に必ずスマホがあります。
正直スマホは、どんな名作映画にも勝るであろう、良くも悪くも人類史上最強のエンタメ媒体です。
その魅力ゆえに現代人は皆、スマホに首ったけなのかもしれません。だから必要以上に目を向けてしまい、手にも取ってしまう。
そんな最強に恋しい存在を身近に置いている現代の小中学生・高校生が、勉強中にどれだけの集中力を継続させられるのでしょうか。好きな人が隣にでもいるかのような状況、可笑しな日本語ですが「慢性的に気が散っている状態」です。
私や保護者の皆様が知っている「かつての集中力」を、現代の子どもたちが発揮するのはとても難しいことなのかもしれません。iPhoneを生んだスティーブ・ジョブズは、我が子がタブレット端末などを使うときは、“制限”を設けて、自由に使わすことはなかったそうです。
今、大人として「テクノロジーありきの集中力」を考える必要があるのかもしれません。
最後まで目を通して頂きありがとうございました!来週も宜しくお願い致します!