いつもお世話になっております。ウィンドミルの榊です!今週も明るく元気に通塾してくれた塾生の皆さん、送迎など通塾をサポートしてくださった保護者の皆様、本当にありがとうございました!
手段の目的化に陥らないように
現在、前期期末テストのテスト対策期間にある公立中の塾生たち。塾での学習時間は、『数学の友』や『英語の基本学習』など学校の補助教材・ワークを使ったテスト対策に全振りしています。
そんなテスト対策中の先日、次のような質問を塾生たちに投げました。
「何のために、今ワークを進めているの?」
このメッセージの初めからここまで目を通せば「何を馬鹿げた質問をしているのか?」と思われるやもしれません(笑)それは前述部分で「テスト対策」という文字を目にしたからではないでしょうか。
塾生たちには「声」だけで勉強中に突然投げ掛けています。
この質問に対して塾生たちは何をどう思ったでしょう?
ちなみにその時は、質問に対する塾生たちの答えは敢えて聞かず、考えてもらっただけです。「この場合」は、声に出させない方が良いだろうと判断したからです。
考えてもらった先に、次の内容を伝えました。
「何のためにワークを進めているのか?」この質問に対して、
「宿題になっているから、それを終わらせるため」
「期限までに提出するため」
と答えてしまう、考えてしまう中学生は決してゼロではないでしょう。
しかし、「宿題を終わらせる」「期限までに提出する」というのは、テスト勉強の手段であって、目的ではありません。
今、学校のワークを進めているのは「テストの点を取るため」です。
再来週に控える前期期末テストで1点でも高い点数を取るという目的のために、テスト範囲で設定されているワークのページを解き進めて、宿題なら提出できるようにするという手段を使っているのです。
なので、「宿題を終わらせるため・提出するため」の進め方ではダメです。「テストの点を取るため」の進め方をしなければいけません。具体的には、提出期限の直前や数日前に終わらせるのではなく、もっと何日も前に終わらせておいて、復習する期間をより多く設ける必要があります。
※勿論、この考え方が絶対的に正しいなんて言えません。物事には常に様々な角度からの視点があるからです。今の僕は、塾講師という視点(立場)からテスト勉強の目的を見ています。
目的(何のために?)と、手段(何をする?)を分けて考えられることは、日常の中でもとても大切です。
何のためにワクチン接種をするのか?
何のためにICT教育は進められているのか?
何のためにそれを買おうとしているのか?
目的や存在意義を常に明確にしておかないと、手段であるはずのものが、まるで目的であるかのように変化していく「手段の目的化」に陥ってしまう可能性があります。手段の目的化が進んでしまうと良い流れは来ません。
例えば「学費を稼ぐためにアルバイトをしているが、アルバイトだらけになり、大学に行けていない」と言う大学生。
例えば「豊かな生活を送りたいがために、すごく稼いでいるが、休日も出勤だ」と言うサラリーマン。
どちらも、お金を稼ぐという手段は、目的になってしまっています。このようなケースは決して稀ではありません。
塾生たちには、勉強や部活、もちろん遊びやお買い物の中でも、目的が何であるかを明確にする若しくは目的を改めて思い返す、そんな「数秒・数分」をつくれるようになってほしいと思っています!
最後まで目を通して頂き、ありがとうございました!
来週も宜しくお願い致します!