実力が身に付いているかどうかは、なぜ正解なのか「正解の説明」ができるかどうか
先日、中2生の2名の前でワザと間違えた計算式を見せて
「どこが間違えているか、わかる?説明できる?」
と聞いてみました。
2名の中2生のうち、1人はその計算式に似た類題は事前に正解しており、もう1人にとっては初見の計算問題です。
さて、中2生の2名は間違いに気付けるかどうか、説明できるかどうか。
ちなみに中2生に見せた計算式は以下の通りです。
(a+2)/2-(a-4)/3
=(3a+6-2a-8)/6
=(a-2)/6
ちゃんと、間違えています(笑)
実際にホワイトボードに書いた計算式には( )は付いておらず、分母・分子は縦並びにしています。
さてさて、聞いた結果ですが、中2生の2名は間違いにはなかなか気付いてくれませんでした。
粘って粘って自分でももう一度解いてみて、ようやく気付いてくれました(笑)
未だ学校の数学の授業では取り扱っていない問題なので、まだまだ馴染みがなかったのかもしれません。
なので、粘って粘って気付いてくれただけで、まずはgood jobですね!
大学受験の勉強も中学生が成績を上げるために日々やっている勉強も、求められている勉強量が違うだけで、実力をつけるためにやるべきことはほとんど同じです。それは「説明できるまでやり込む」ということです。
例えば、「御成敗式目」という単語を覚えるときに「御成敗式目とは何か?」の質問に答えられるよう
に覚える、という具合です。また、演習問題を解くときも、今回の中2生に聞いたように、何を間違えたのかを答えられるように勉強をします。
大学受験を控える高校生にとっては有名な勉強方法で、自分の模試の解答結果を4種類に分けてから解き直しをはじめるというやり方があります。ここでも「説明できるようになること」は当然に求められます。
4種類とは、
➀得意で正解した問題
➁得意だったのに不正解だった問題
➂苦手なのに正解した問題
➃苦手で不正解だった問題
です。
➀はもちろん解き直しをする必要はありません。2+3=5の解き直しをする必要はない、ということです。
解き直し・復習すべきは➁と➂です。自信がある(=得意である)ものは、何を間違えたのか・何が不足していたのかに気付きやすく、すぐに知識定着や得点源につなげやすいのです。また、自信が無かったのに正解した問題は「なぜそれが正解なのか」をちゃんと説明できるようになる機会になり得ます。「正解してるから良っか!」が一番ダメです。
これらは数学などの理数科目だけでなく英語や国語、社会科目も同様です。「選択肢アの文がなぜ正解なのか」など、説明できるまで追究すべきです。
④については、そもそも基礎知識が定着していないので、その問題の解き直しよりも基礎の基礎まで遡ることが最優先です。
その時の正解・不正解に関係なく、「正解を説明できること」が真の実力に繋がります。
それをお仕事の1つとしているのが学校の先生たちですね。なので、「説明ができるようになる勉強」を極めていくと、テスト中に「何が問われている問題なのか(≒何を答えるべきか)」を見抜くこともできるようになります!
最後まで目を通して頂き、ありがとうございました!
来週も宜しくお願い致します!