学校の授業だけでは難しいこともあるというお話[公式LINE2024.07.13]

学校の授業だけでは難しいこともあるというお話

今週は特に
「学校では何を学ぶのだろう?学ぶべきなのだろう?」
と考えさせられることが多かったように思います。

先日、中3生に英語の基本5文型の解説をすると、かなりポカンと、「そんなことは知らない」と言わんばかりの空気や返答でした。「基本5文型」とは、主語(S)・動詞(V)・目的語(O)・補語(C)がどんな文でどう並ぶかという英文の構造、英文を作るうえでのルールを知るためのものです。これを理解しているか否かで英語の試験問題を解くスピードや得点はかなり異なってきます。特に長文読解において非常に大事で、高校入試であれば、基本5文型をもとにかなり楽に読み進められるようになります。また、解説も非常に読みやすくなります。大学入試であれば基本5文型を完全に理解していなければ長文読解は「一切できない」と言えます。直感での長文読解が通用するのは高校入試までです。

この基本5文型の解説を通して、
「ああ、やっぱり学校の英語では“問題の解き方”やそれに必要なモノは教えない、それらを定着させようとすることはないのかもしれない」
と感じました。

いえ、正直に言うと、学校はそれで良い、それが良いと私は考えています。

以前、高校で国語を教えている友人が言いました。
「俺らは50分間の中で、生徒たちに1つ以上のインパクトを与えないといけない。」
それが彼らの仕事であると。それは、新しい発見や知らなかった世界への理解を促すこと、またはシンプルな楽しさのことなのだと私は思いました。学問(学業)は、生活の中で利用することがほとんどない(本当は塩水の塩のように溶け込み過ぎて見えないだけ)ため、生活の中での位置付けは映画やYouTube動画などの「エンタメ」に非常に近いものです。だから、学校の先生はエンターティナーであり授業とはショータイムなんです。

ただ、こういう話になると一部の小中学生のなかで
「面白くない授業は聞かなくてもいい」
とか言い出しかねないので(笑)、ちゃんと隙間を埋めると、学校の勉強は「やらなければならないもの」なので、学校の授業はそもそも「聞かなければならないもの」です。そこに面白みを見出すかどうかは席に座っている生徒次第で、生徒の役割です。何であれ100人中100人にウケるものを創ることは不可能です。2期目がはじまった大人気アニメ『推しの子』でも、「全然面白くない」と思う人はいますし、決してそれは少数ではありません。だから、授業中は常に「何ソレ?どういうこと?」という、無理矢理にでも探究心を湧かせることが大事なんです。「やる気」とは起きるものではなく起こすものであり、自然現象ではないことは早めに知るべきです。

学校の授業は「エンタメ」の1つで自分の生活に知識と知恵と彩りを加えてくれる最高なものだと私は考えています。同時に、決して遊びではない、とても大事なものだとも考えます。
でも、「エンタメ」だけではどうしても乗り越えることができない壁がいずれ出てきます。そのときに「知らなかった・聞いたことがなかった」で済ませるのではなく、「知らなかったから自分で模索し始める」という必要な流れを、当然の流れであると塾生たちが思えるようにしていきたいです。

最後まで目を通して頂きありがとうございました!来週も宜しくお願い致します!

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