【人間は合理的には動かない】公式LINE配信メッセージ[2021.04.24]

いつもお世話になっております。ウィンドミルの榊です!
今週も明るく元気に通塾してくれた塾生の皆さん、送迎など通塾をサポートしてくださった保護者の皆様、本当にありがとうございました!!

人間は、非合理的な行動をとる生き物

今朝、塾に勉強しに来ていた高校生に「人間は非合理的な行動をとる生き物だ」というお話をしました。
やった方が良い(得をする)行動をやる、やらない方が良い(リスクが高い)行動はやらない。これが合理的な行動です。逆に、やった方が良い行動はせずに、やらなくても良い行動をやってしまう。これが非合理的な行動です。

例えば、明日の朝が提出期限の宿題があったとします。明日の朝が提出期限なら、時間があるうちにそれを真っ先に終わらせるというのが合理的な行動です。しかし、そんな宿題があるにもかかわらず、なぜかテレビを見てしまう、なぜかSNSのチェックを先にする、なぜか寝てしまう。このような非合理的な行動を、非合理的だと知りながらやってしまうのが人間なのです。

その他にも、「5000円以上のお買い上げで送料無料!」と書かれたネットショップで買い物をするとします。欲しいものの買い物が送料込みで4000円で済んだとしても、わざわざ5000円以上になるために無駄な商品を探し、無駄な出費(浪費)をしてしまう。これも非合理的な行動です。

このような人間の起こす非合理的な行動を素材として研究するものに「行動経済学」というものがあります。行動経済学はこれまでの「合理的な判断をする人間」だけが基準(モデル)であった経済学を批判する流れの中で生まれました。ざっくり行動経済学についてお話すると「経済は人間の感情に左右される」という「経済学+心理学」の内容です。1960年代に生まれた未だ100年にも満たない新しい研究方法・考え方ですが、アメリカでは経済学の主流の1つとして捉えられ、やっと日本でも最近テレビで取り上げられるようになりました。

SNSの普及とともに若年層の間で利用者が拡大した「ソシャゲ」は、なぜ無料で始められるようになっているのか。なぜ課金するのか、なぜなかなか辞められないのか。これらも行動経済学から読みとることができます。

このように、私たちの生活の中には私たちの非合理的な行動をうまく利用したマーケットやシステムが存在します。そして、非合理的だと分かっていても、法に触れない範囲で私たちは非合理的な行動をとってしまうのです。

東京・大阪・兵庫・京都の4都府県に緊急事態宣言が出されている今、対象の地域の人々には感染拡大を防ぐための合理的な行動が求められています。しかしながら、前述の通り非合理的な行動をとるのが人間です。今回もすべての人間が感染拡大を防ぐための合理的な行動をとるとは言えないでしょう。

では、もしも、自分たちが対象の4都府県の住民で、GWを含む4月25日の日曜日から5月11日まで「緊急事態宣言が適用される」と聞いたら、正直、どのような行動をとりたくなるでしょう?

他者の非合理は、自分も起こしうる非合理です。

他者を批判する前に、自分自身の非合理な部分を追及し理解することで、それに対する合理的な判断と行動をとることが大事だと、私は改めて考えています。

最後まで目を通して頂き、ありがとうございました!
来週も宜しくお願い致します!!

YouTubeチャンネル稼働中!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です