学校で漢字を学ぶ目的を言えますか?[公式LINE2024.04.13]

学校で漢字を学ぶ目的を言えますか?

今週は、先日実施した春季学力模試の採点済みの答案を返却しました。返却後は、塾生に個別で今後に向けたお話をさせていただきました。場合によっては春季講習以来ある「タイマンエリア」で私と向かい合ってお話です(笑)

そんな塾生との話の中でちょっと気になることがあったので、今回はそれをお話ししたいと思います。

小中学生が国語のテストの点を上げるためには「漢字の学習」が必須かつ優先事項です。
学校でも漢字を学習する機会が設けられていると思います。中学生なら国語のワークの中に漢字を学習するページがありますし、小学生なら漢字ドリルやその他宿題で漢字を学習する時間も作ってもらえているでしょう。
しかし、学校の漢字の学習は、塾で言うような「テストの点のため」ではありません。

では、学校で漢字を学習する目的は何か?

この質問を、テスト返却後、個別に塾生たちに聞いていたのですが「わからない」「知らない」というリアクションが殆どでした。これには正直、驚きでした。

私が子どもの頃に学校の先生から聴いてきた「漢字を学習する目的」は、先生それぞれで異なっていました。
「色んな本を読めるようになるため。色んな本が読めれば、知らなっかた世界を知ることができる」と話された先生もいらっしゃいました。また、「文字で自分の気持ちを伝えられるようになるため。文章が全部ひらがなだと読みにくいし、意味が伝わりにくいし、カッコ悪い」と話された先生もいらっしゃいました。

たぶん、どれも正解で、先生それぞれで漢字を学んでもらいたい理由が違ったのでしょう。

そんな中で、最も腑に落ちた漢字を学ぶ目的は、「知ってる言葉を増やすため。知ってる言葉が多ければ、会話が上手になる」です。

子どもと同じ文字数または発言時間を使って、大人は子どもより多くの情報を伝えることができます。
例えば、同じ映画を鑑賞した子どもと大人では、その映画の感想の密度に差を感じるはずです。それは、子どもに比べて大人の方が伝えたい情報や気持ちをコンパクトかつ高密度に表現できる言葉を多く知っているからでもあります。

また、例えば、大人同士の会話のなかで「SPの仕事は何ですか?」という質問には「要人警護です」と返せば伝わります。しかし、警察署に職場見学で来た小学生には「総理大臣みたいな有名な人を、体を張って守る仕事です」と話さないと殆ど伝わりません。
知っている言葉の数次第で、同じ内容を簡潔に伝えられたり詳しく伝えられたりと、伝え方を自在に変化させることができます。

上手な会話とは、相手の年齢や価値観に添って言葉を選ぶ会話だと私は考えています。

大人になるにつれて、または学年が上がるにつれて、使えた方が良い言葉・使える必要がある言葉は増えていきます。社会に出れば、年代を問わず様々な人とコミュニケーションを取らなければならない瞬間がきます。そこで上手くコミュニケーションを取るうえで、いわゆる「語彙力」は非常に大切な力です。それを培うために漢字の学習は必要なのです。

塾生の皆さんは、今の自分の「漢字能力」は、今の自分の「コミュニケーション能力」にも繋がっていると思いながら、漢字の学習に励んで欲しいです!

最後まで目を通して頂き、ありがとうございました!
来週も宜しくお願い致します!

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