小中学生・高校生の一般的な集中力と、一定年齢以上の大人たちがかつて学生だったころの一般的な集中力には、けっこう差があるかもしれないという「スマホ」のお話[公式LINE2024.10.05]

小中学生・高校生の一般的な集中力と、一定年齢以上の大人たちがかつて学生だったころの一般的な集中力には、けっこう差があるかもしれないという「スマホ」のお話・・・の予定でした

先日、中3生が次のような社会(公民)の問題を解きました。

「1980年以降の、インターネット・PC・スマホの普及率をそれぞれ表した3本の折れ線グラフがある。3本のうち、どのグラフがスマホの普及率を表しているか?」
3本のグラフのうち2本は1990年代後半から普及していることを表しており、残りの1本は2010年以降から一気に普及していることを表しています。

解いてくれていた中3生2名は、見事にハズしてしまいました(笑)

問題の解き方について言えば、3本のうち2本がほとんど同じ普及率を表しているので「どれでしょう?」と1本についてだけを尋ねられているのだから、1本だけ違う普及率を表しているグラフを選べば良いという、消去法が使える問題と言えます。なので、間違えた理由には、縦軸・横軸が何を表しているのか分からない、「普及率」の意味が分かっていない等も含めた、グラフを読み取れていない可能性があげられます。

しかし、今回の中3生の反応的には、間違えた理由はそれではないようで…。
「PCやインターネット、そしてスマホが一般で使われ始めたのがいつぐらいなのかを、ザックリとも知らなかった」というのが、間違えた理由みたいです(笑)

中3生2名には失礼なぐらい驚いてしまいました。中3生よ、申し訳ない。
でも考えてみれば「スマホがいつ普及し始めたか知らない」なんて、中3の世代からすれば普通のことかもしれません。
今の小中学生は、パカパカやスライド式のガラケーからスマートフォンへの変換期を目にしていません。物心がついた頃、親が手にしていた「ケータイ」はスマホなんです。ましてインターネットなんて接続できて当たり前の生活インフラなんです。

だいぶマニアックな知識を曝け出すと、平成の仮面ライダーが使うアイテムの中にスマホ的なものが登場し始めたのが、たぶん『仮面ライダーディケイド』で、これが2009年のことです。2009年は今の中3生が生まれた年です。この頃には子どもが使うオモチャにすらスマホを模したものが登場しているんです。

スマホが当たり前で、どこでもインターネットに接続できるのも当たり前。そりゃあ、スマホやネットがいつ普及したかなんて、普通は知りませんよね(笑)

だからこそ、社会の試験問題として成立します。
当たり前になってしまったがゆえに不明確になっている、または誤認され始めているからこそ、問う価値があるのです。
社会の「公民」は、今の社会生活や集団生活における制度・仕組みを知ってもらう(覚える)ことがメインです。そのうえで大事なのが、なぜ・どのようにその制度・仕組みができたのかという「背景」です。※社会科目の勉強の基本は、出来事・物事を“点”ではなく“線”で覚えていくことです。

今回の話に登場した中3生たちも含めて、いまの当たり前がどうのように当たり前になったのか等、そういう生活に活きる知識や認識も、受験勉強を通じて習得てほしいと思いました。

・・・しまいました。スマホについての集中力の話に辿り着けませんでした(笑)

最後まで目を通して頂き、ありがとうございました!
来週も宜しくお願い致します!

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