いつもお世話になっております。ウィンドミル菊池教室の榊です。今週も明るく元気に通塾してくれた塾生・体験生の皆さん、送迎など通塾をサポートしてくださった保護者の皆様、本当にありがとうございました!
数学で何を身に付けているのか考えることが数学の上達に繋がる!というお話
先日、中1生が次の方程式を解いていました。
135 ( 2x + 7 ) = -45 ( x + 7 )
さて、せっかくなので保護者の皆様も、公式LINEを読んでくれている塾生・卒塾生も、ちょっと解いてみましょう!
・・・解けましたでしょうか?答えは x = -4 です。
答えが合っていればall OK! ではないのが数学です。数学において他者から見られる(評価される)、または自身で考えるべきなのは、「その答えをどうやって導き出したのか」という“解答の過程”です。
答えが合っていたなら「結果オーライ」なんて考えを持つ学生は、いつまでも数学は上達しません。
さてさて。x = -4 はどのように導き出しましたか?
先日の中1生は、次のように計算を続けました。
270x + 945 = -45x -315
「計算のきまり」において、何も間違えてはいません。( )の前の数を、( )内の式の項に間違いなく分配してくれています。ここから左辺・右辺で移項すべきものを移項して
270x + 45x = -315 – 945
と続きます。結果、x = -4 は得られます。ちゃんと正解です。使用していた問題集の模範解答もそのやり方です。
ただ、「そのやり方は本当に楽に正解を出す方法かな?」と個人的には思いました。そこで私は次のような解き方も中1生にレクチャーしました。
両辺に1/45をかけて(両辺を45で割り)、
3( 2x +7 ) = -( x + 7 )
にする。
前者との違いは、等式の性質を使って「桁数の多い数の計算を減らした」ことです。
「等式の性質」とはザックリと言えば「等式では、左右でするなら何してもOK!」というもので(笑)、中1生が方程式の計算を学ぶときに必ず通るものです。
「ケタが多い数の計算は難しい・面倒」というのは、小学生のときに算数のなかで誰もが必ず経験するでしょう。大きい数でも小数でも、桁が大きくなるにつれて、計算は難しく面倒で、間違いやすくなったはずです。
それなら、計算する中で桁を減らせるなら減らした方が良いし、間違えるリスクを下げられるなら下げるべきだと思ったのです。
数学を学ぶ中で身に付けるべきは「最小限の労力で課題を解決するにはどうすべきか(どうすれば楽できるだろうか)」という考え方だと私は思っています。数学で「公式」が多用される理由もそれではないでしょうか。省エネでいける・効率の良い方法があるならば、それは使うべきであり、使えるようになった方が良いです。数学でなくとも、実生活においてその考えは至極当然なことです。
以前もLINEに載せましたが、「数学は考え方のカタログだ」と仰った有名なゲームプログラマーがいらっしゃいました。実に仰る通りです。数学の教科書に載るような方程式や関数や図形の諸々なんて、私たちの生活に溶け込み過ぎていて、使っている感覚はほぼ無いので、今さら0から使えるようになる必要性は正直ありません(笑)
それなら、なぜわざわざ学校で数学をやるのか?そこで何を身に付けられるのか?それらを個人的に解釈することこそ数学の上達には必須です。
最後まで目を通して頂き、ありがとうございました!
来週も宜しくお願い致します!