「正しい勉強の仕方」とは?抽象度の高い言葉は因数分解する
保護者面談等で「正しい勉強の仕方を身につけてほしい。そしてそれを習慣にしていってほしい」と、これまでを含めて、多くの保護者の皆様がお話して下さいました。「教えてもらってばかりではダメだ!」という、お子様の成長を厳しく且つ温かく支えたいという想いから発した言葉なのだろうと、想っています。
では、「正しい勉強の仕方」とは何なのでしょう?
この「正しい勉強の仕方」という言葉は、(私からすると)物凄く抽象度が高い言葉です。抽象度が高い言葉は、多くの人が理解できる一般的な言葉である一方、具体性に欠ける言葉でもあります。
たとえば、5人の母親たちのママトークの中で、「正しい勉強の仕方を身につけることが大切よね~」と誰かが話せば、5人全員が「そうよね~」と理解と納得をするでしょう。
しかし、その場に「じゃあ、正しい勉強とは何をすればいいのでしょう?」と、私が割って入ったら・・・5人のママさんたちは、同じ勉強の仕方を思い浮かべるでしょうか?もしかしたら「…?」となってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
抽象度が高い動作を表す言葉で、特にそれを行動させたい時には、具体的な動作の言葉に代える必要があるのです。
このような場合、私は「因数分解」を行います。「咀嚼して、自分なりに言い換える」という意味での「因数分解」です。
例えば、「勉強」という抽象度MAXな言葉。これを「勉強=インプット × アウトプット」と因数分解します。さらに「アウトプット=思考 × 使用 × 説明 × 書き出し × 声出し」のようにどんどん具体的行動にしていきます。そうすれば、「勉強」とは何をすべきなのかがクリアに見えてきますね。ちなみに「インプット=思考 × 調べる × 覚える × 書き写し × 黙読」です。
掛け算で表現している理由は、数学的には「因数分解したから」ですが、どれか1つでも0だと全てが0になってしまう、全く意味がなくなってしまう、ということを表現するためです。
これを踏まえて私なりに「正しい勉強の仕方」を因数分解するとこうなります。
正しい勉強の仕方=正しい × (インプット × アウトプット)
そして「正しい=時間の価値の理解」です。
最後の「時間の価値の理解」は子どもたちにとっては難しいことですが、とても大切なことです。
これまで私は、「時間の価値は大人だから理解できるもの」と考えていました。そのため、これまでは「正しい=ムダのない」でした。
しかし、ここ数日で、「大人になったら分かること(大人にならないと分からないこと)」が世の中には多過ぎないか?と不安を持つようになったのです。特に「時間の価値の理解」については、子どものうちから知って欲しいと考えるようになりました。
※先日も中学生の男の子に、少し(だいぶ?)厳しめに、時間の使い方について注意したところです。
「正しい勉強の仕方」を身につけることで、自分が自分である時間を無駄なく生き、自身の能力等を高めることにこだわり続ける人間になってほしい!!私は、この教室ではそう考えております。
最後まで目を通して頂きありがとうございました!
来週も宜しくお願い致します!