いつもお世話になっております。ウィンドミル菊池教室の榊です。今週も明るく元気に通塾してくれた塾生・体験生の皆さん、送迎など通塾をサポートしてくださった保護者の皆様、本当にありがとうございました!
今年度の通年教材に漢字の教材があるのは国語の問題の読解のため、というお話
春季学力模試の結果から今回は「国語」についてお話したいと思います。学力模試での国語の最高得点は54点と他の教科と比べて低くめです。これは今回だけではなく毎年そうであって、さらには年々国語の得点率は下がっている傾向にあります。
どうすれば国語で得点できるようになるかという話になると「読書をさせればいい、読書をしないから国語ができないのだ」と言い出すオトナたちがドドン!とよく前に出ますが、僕はそこに「ちょっと待ちましょうか」と苦笑いでストップをかける人間です。
というのも、「読書をする人ならば国語の得点が高い」とは言い切れないからです。
※この“命題”が真なら「国語の得点が低いならば読書をしない人である」ということになりますよね、高校生の皆さん?(笑)連休中は数学もしっかり勉強してくださいね!
私は読書と国語の問題の読解はあまり深く関係していないと考えています。
文化庁の調査では「1か月間で読書をしない人」が16歳以上の男女において6割を超えていることが報告されています。なので、そもそも世の中のほとんどの人は読書をしていないんです。
また、読書が習慣だったり読書の量が多かったりしても国語の得点が低い学生たちはいますし、読書をしなくても国語で得点できる学生たちもいます。かくいう私は後者で、本を読むようになったのは20代になってから、しかも一部のジャンルのみです。『ハリーポッター』のような20ページ以上ある「活字の物語」は読みません。
勿論、読書が国語の読解にまったく役に立たないとも言いません。読書をすれば必ず知らない言葉や比喩表現やことわざに出逢えます。それを調べることで日常会話レベルを超える語彙力が付きます。また、指示語や接続詞に触れ続けることで文章の構成を理解できるようにもなります。
しかし、それは「字面」を読んでいる場合には身に付きません。字面を読むとは字の配列だけを流し見しているようなものなので、知らない言葉が出てきても気にしないし、「それ」という指示語が出てきても「それ」が何を指しているかは関係ない、という具合です。
これらのことから、国語の読解をできるようになるために読書が必要とは基本的には思っていません。
国語の読解問題と英数理社の問題は大きく異なります。
英数理社の問題は「これは何か知ってる?」と知識を問われているのに対し、国語の読解問題は「正解は本文のどこに書いてあるでしょうか?」と尋ねられていて、解答者がやるのは論理的な(主観を潰した)「正解探し」です。
正解を探せるようになるためには言葉の知識が当然必要で、それを補うために漢字の学習は必須です。また、正解探しの練習の積み重ねも必要です。予備校や参考書では当たり前の話ですが、学校の授業では国語で得点できるようにはなりません。授業目的が正解探しではないからです。また、中高の定期テストの問題は授業中に咀嚼されてしまったものを扱っているため練習にもなりません。
なので、国語で得点できるようになるためには最低限の漢字の学習と正解探しの練習が必要なのです。
弊塾が今年度から全学年で漢字の教材を取り入れているのはそのためです!
最後まで目を通して頂き、ありがとうございました。来週も宜しくお願い致します!